小田弘美×安藤太郎

子どもたちとそのコーチのための練習方法の紹介


はじめに
カヌースラロームは常に変化する川の流れとポールセットとの組み合わせにより、無限の奥行を持つ競技です。
奥深いだけに、極みを目指すためのアプローチも多様で、方法論も多く存在します。
たとえば、一つの方法論を学んで、それを基礎とし、その上で独自のスタイルを発展させ ていくという方法は、ゼロから方法を模索していくよりもはるかに近道であることは言うまでもないでしょう。

イタリアのPierpaoloFerrazzi選手はカヌーを始めてわずか10年でオリンピックチャンピオンになったそうですが、それを可能にしたのは彼の豊かな才能と共に、歴代の先輩たちが長年積み重ねてきた膨大な量のノウハウがバックボーンにあったからに違いありません。

しかし、はじめに述べたように、カヌースラロームの方法論は多く存在し、これが絶対というものはありません。しかもボートの形やルールの変更に影響されながら常に流動的な 進歩を続けています。
フォワードストロークの技術を例に挙げても様々な考え方があり、一つの技術を「これは こうするべし」と断定的に伝えることは、子どもたちの創造性や可能性の芽を摘んでしま うというリスクも生じてしまいます。
フランスには「世界のトップ15に入る選手たちはいずれも独創的なスタイルを手にして おり、誰かの真似をしているうちはトップパドラーになれない。」という考え方がありま す。

そこで、このプロジェクトを進めるに当たっては、断定的な表現をしないように心がけな がら、ライン(進路)、ボート、パドリングというスラローム競技に必要なコントロール すべき3つの基本要素を習得するための練習方法を紹介したいと考えます。

随時更新していく予定ですので、みなさんぜひお付き合い下さい。
また、ご質問や疑問点 などがあればお気軽にご連絡下さい。
みなさんと一緒により良い教材を作り上げていきたいと思います。
/2009.05.15 小田記


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